伝えたいことって何?
もうさあ、メッセージとかそういうの、はっきりしすぎちゃうとダメなんじゃないかな
https://nizista.com/views/article2?id=74183880cc3411e6a7b72d9bf7c7511d
とこの記事読んで思った
作者でも掌握しきれないくらいが丁度いいんじゃないかって
読者に何を感じてもらいたいかなんて、わかんないよ。それをわかって書いちゃうと作者の思想が強く出過ぎてしまう。さすればキャラはただの操り人形に成り下がる
俺はただ
こういう世界に、こういうキャラクター達がいて、そいつらはこんなこと考えてて、こんなことして、こういうこと喋ってたんだって。それ以上は考えられないし考えたくない。
読んでもらうためにアレコレ体裁を整えるとかの努力はするけども
こんな真夜中なのに、なんとも答えの出しづらい問題に直面してしまった・・・
『宇宙よりも遠い場所』2話を分析
①広島のカフェ
しらせが南極への行き方を説明する
高校生は絶対無理、だけど今年は民間人を募集する
<南極へ行くというベクトルに沿っている>
②教室
飛行機代を稼ぐためにバイトを探しているしらせ
JKさんぽ……(フリA)
観測隊は資金調達に苦慮している、とめぐちゃんが調べる(フリB)
きまりが教師にあてられる、南極の記事を音読してまう(フリC)
<ギャグシーンがたくさんあって素晴らしい>
③図書室
漢字の書き取りをやらされるきまり(オチC)
めぐっちゃん現実的、南極行の不安をあおる(フリB)
<※フリは近い展開へつながるもの、伏線は遠い先の展開へつながるものとして使い分けている>
④公園・夕方
きまり、先生に怒られてて遅れる
しらせもJKさんぽを……(オチA)
めぐっちゃんからLINEが届く、観測隊の資金調達についてのニュース記事、しらせ「なにそれ、疑うの?」(オチB)
不安がるきまり、しらせが怒って去っていく(フリE)
きまり「嫌じゃない、ただ失敗したくないだけ」
しらせ戻ってくる、ちゃんと作戦があるらしい(フリD)
<JKさんぽのくだりはギャグにもなってるし、しらせのポンコツっぷりをよく表してもいる
「嫌じゃない、ただ失敗したくないだけ」という台詞はきまりが1話からずっと言っている台詞。大事なことは二回も三回も言う
しらせの作戦とは何か、期待が高まる……>
⑤コンビニ
コンビニでバイトを始めるきまり
日向と出会う(フリF)
⑥神社・夜
日向も仲間になる(オチF)
しらせの物まねをする(オチE))
日向は高校に行ってない、高認を取って模試の判定はA
日向「まだ受験まで2年ぐらいあるし、なんかやりたい」
日向ときまりが盛り上がる
しらせ「作戦を日曜に決行する」(フリD)
<④でしらせときまりが言い合いをしていた場面をモノマネする日向
ギャグにもなってるし、日向がきまり達をずっと見ていたことも分かる
作戦ってなんでしょうね……>
⑦駅・夜
しらせは自転車で帰ってく、日向ときまりは駅へ
日向「引き返せるうちは旅ではない」
日向はしらせときまりをいいなあ~と思ってたらしい
⑧歌舞伎町・夜
日向「きょろきょろするな、群馬だってばれる」
しらせがナンパされる
⑨肉バル前
観測隊員親睦会、待ち伏せ
お色気作戦?(オチD)(フリG)
しらせが見つかる
結月「だれですか?」(伏線)
逃げる
<作戦ってこれかよ……>
⑩歌舞伎町
日向足速い
観測隊員の体力凄い
きまり楽しそう
きまり「私の青春、動いてる気がする!」
三人が衝突
<1話からずっと静的なシーンが続いてきた。ここで初めて動的で派手なシーンが差し込まれる
物語を盛り上げるのは事件、危機、敵。⑩からは観測隊員が一応の敵になる
1話①で示された青春の「危機」をもうすっかり克服している>
⑪カフェ
観測隊員につかまる
しらせを連れて行くことはできない
しらせ、100万円をテーブルに置く
しらせ「絶対に行く。だって、お母さんが待ってる」
100万円返される
資金調達には苦労しているが、しらせの手は借りない
<敵との戦い?に決着がつく
100万円が再登場。一度出たアイテムを有効活用している
しらせの母親の話は1話でも出ていた
>
⑫回想
吹雪の中
「たかこ」とは?
⑬カフェ
あれから3年?
資金については色々考えてる、白石さん(結月の母)が登場(伏線)
⑭電車
しらせ「あと一息だったもう少しでお金受け取りそうだった……」
日向、しらせのリーダー解任を要求(オチG)
結月が電車に乗ってる(伏線)
<ろくな作戦を考えないしらせがリーダー解任されるというラスト
上手い感じに終わっている>
『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』2話がどれだけ上手く構成されているかを分析
①秘密基地
ぽっぽにめんまの話をする、ぽっぽ信じてる
ぽっぽは高校に行かずバイトして金貯めて世界を旅してる
めんまのお願いは何か考える
ですよのサインを欲しがっていた(フリN)
ぽっぽ「もしかして、あれじゃね?」あれとは?(フリF)
<2話からもめんまのお願いを叶えるというベクトルに沿っていく
ぽっぽだけはめんまが現れたことを信じている。ひとりくらいは信じてくれてなきゃ話が転がらない>
②街中・夜
一人歩くめんま、犬が吠える
犬の飼い主のおばさん「お家帰ったらヨーグルトあげるからね、ヨーグルト~」
めんま「おうち……」(フリG)
③マクドナルド
あなると友達がじんたんの話してる
引きこもりの相手させられるとかまじ最悪~
あなる、じんたんをフォローする
あなるの友達が下ネタを言う(フリA)
隣の席にいたつるこ、外へ出て行く(オチA)
ノートを忘れている(フリB)
<どういうシチュエーションでどういう行動をとるか、でキャラは出来上がる
友達にじんたんを悪く言われ、あなるは反論しようとする
1話からつながっている。1話冒頭であなるがじんたんの家に行ったというエピソードを受けて、じんたんの話題が出ている。
もしここでじんたんのこと以外の話が出ていたらストーリーに因果関係が生まれないしシーン自体が無駄なものになる
たった11話しかないアニメだから、無駄を徹底的に減らしている
つるこがこの場面に登場していなかったら話が上手に繋がっていかない>
④街中・夜
ノートを届けに走るあなる(オチB)
つることあなる衝突する
めんまが止めに入る
つるこ「昔はいっつも、本間芽衣子の真似してたのに」(フリC)
あなる「死んだ子の名前かるがるしく口にしないで!」
つるこ「自分で言って自分で辛くなるなんて救えないわね、あなたも、ゆきあつも」(伏線)
<あなるは自分で言って自分で辛くなりがちな女の子。1話の⑩ではじんたんに「あんたみっともないよ」と言ってしまったことが胸に刺さっていた
同じことを繰り返すというのはストーリー上悪いことじゃない、むしろ印象に残るから良い
あなるとゆきあつが似た者同士だということを、つるこは察している……>
⑤回想
めんまみたいになりたかった……(オチC)
めんまが亡くなった時の回想、あなるは後悔している
<めんまがいなくなったことが、皆のトラウマになっている>
⑥街中・夜
⑦ゲオ
変装したじんたんがうろちょろしてる
あなるがバイトしてる
じんたんはノケモン金を探している、ぽっぽのアイデア(オチF)
あなるが何か言いかける(フリD)
<ここであなるがバイトしているというのが良い、もしあなるがゲオでバイトしていなかったら話が繋がっていかない
①でのぽっぽのアイデアが明かされる。後から説明する、略して後説というテクニック>
⑧じんたん家
焼肉を断ってノケモンを始める(フリE)
めんまは帰ってきていない、幻想だった?
⑨同上
めんま帰ってくる、じんたん寝てる
めんまゲーム画面を見て微笑む
めんま「ありがとね、じんたん」(オチG)
ゆうしゃめんま
<めんまの帰る場所はじんたんの家だった>
⑩街中・朝
ジョギングしながらめんまを思い出すゆきあつ
ぽっぽが新聞配達している
ゆきあつ、ぽっぽと言いかけて久川と言い直す
めんまが現れたという話
ぽっぽ「めんまが、なんかお願い叶えてくれって」(フリH)
拳を握りしめるゆきあつ(次回への伏線)
⑪じんたん部屋・朝
めんま風呂上り、じんたん慌てる
チャイムが鳴る
⑫玄関
ぽっぽ来る、父親が出迎える
⑬居間
朝から焼肉(オチE)
ノケモンの交換
じんたん「めんまは皆じゃなきゃ叶えられないって言ってたし
ぽっぽ、ゆきあつから助言をもらったらしいがそれを隠す(オチH)
ノケモンもってる奴は誰か考えるじんたん(フリI)
<ただ会話するだけだと地味だから焼肉くってる
皆じゃなきゃ叶えられない。これもまた大事>
⑭あなるの部屋
写真を見て、めんまを思い出すあなる
あなる「あの頃、自分の癖っ毛は眼鏡が大嫌いで、さらさらの髪のめんまが、じんたんに好かれるめんまが(フリK)
めんま「あなる、シールお揃いしよ
あなる、シールはがそうとする(フリJ)
あなる「めんまが大好きなのに、大っ嫌いで……」
⑮あなるの庭
母親に頼まれて庭の植物の水やりする
ぽっぽたちがやってくる(オチI)
⑮あなるの家の居間
あなる眼鏡外してる(オチK)
めんまのお願いでレアノケモンを手に入れに来た
⑯あなるの部屋
クローゼットを漁る
めんまは部屋の外に佇んでいる(フリM)
めんま「めんまがいると、ママもあなるも悲しい気持ちになっちゃう」
じんたんがめんまを部屋に招き入れる(オチM)
ゲーム見つける、わざわざ名前が書いてある
<1話の⑯や2話の④を受けてのめんまの台詞
わざわざ名前を書くほどあなるは几帳面な性格>
⑰同上
ぽっぽマンガ読んでる
じんたんとあなるはノケモン
あなるのゲーム機にめんまのあげたシールが貼ってある(オチJ)(フリL)
めんま「やっぱあなる変わってないよ、優しくてゲームとかマンガとかいっぱい持ってて、あの頃のままだよ」(オチL)
<⑭のフリJから繋がっている。あなるはめんまがあげたシールをはがしていなかった。しかもシールの上にセロハンテープをはって剥がれないようにしていた
めんまはそのシールに気づく>
⑱ゆきあつの部屋・夕方
なんか白い服の匂いを嗅いでいる(次への伏線)
<※フリは近いところへ繋がるもので、伏線は遠く先の展開につながっているものだとして使い分けている>
⑲あなる部屋
ゲーム進む
あなる「協力した見返りってあるの?「学校来なよ(オチD)
あとは交換するだけ
肘がぶつかる、あなるが赤くなる
交換完了、レアノケモンをゲットした
めんま「よかったねーじんたん
めんまに変化なし
<⑦のゲオで何かを言いかけたあなる
たぶんあなるはじんたんに学校に来て欲しくて、それをずっと言いたかったのだろう
⑭のモノローグや⑲で肘がぶつかった時のリアクションであなるの恋心が明確に示される。キャラの感情は行動、リアクションで示す。台詞はここぞという時だけに使う
レアノケモンをゲットしてことでめんまの願いは叶えられた、と思いきやめんまには何も起こらなかった
めんまの願いとは何か、次へ持ち越される>
⑳街中・朝
めんま「お願い違ったみたいだね
「でも、いいこといっぱいあったよ。じんたん、あなるとぽっぽとまた仲良しになったし
じんたん「完全にひとごとだな
めんま、ですよのネタをやる(オチN)
じんたんMONO「おれのトラウマはまだ消えないけど、明日があるなら、謝るのもゆっくりでいいかって思う
<1話からずっと陰鬱だったじんたんの感情が穏やかになっている、めでたくおしまい
あなるとぽっぽと仲良しになったということは、つることゆきあつとはどうなるのか??>
『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』1話がどれだけ上手く構成されているかを分析
①じんたん部屋・昼
ゲームしてる、めんま登場
外でカップルがいちゃついてる
「お前らの劣勢のいでんしを残すな」
②居間
じんたんラーメンつくる
「めんまねえーかきたまがいいのー」(フリA)
めんま無視されてムッとする、じんたんの股間に座る
じんたん気絶する(フリB)
<この時点ではめんまが何なのか明かされていない。しかしじんたん父にめんまの姿が見えてないことで視聴者に「おや?」と思わせている
女子に股間に座られるというのは思春期の少年的には「事件」>
③回想(オチB)
じんたんが取ったカブトムシが一番大きい
あの頃の夏……
めんま「あのね、お願いがあるの」
OPへ
<②で気絶したことをきっかけに 過去が蘇る>
④居間
意識を取り戻すじんたん
氷の枕と冷えピタ
トラウマが夏の暑さのせいで具現化した?(フリG)
めんまにもわかんない
お願いを叶えて欲しい?
めんま「みんなじゃなきゃかなえられないお願い」
チャイムが鳴る
<めんまの願いを叶えることが、この物語のベクトル
序盤にベクトルを示している
そしてトラウマとは何か??>
⑤玄関
あなるが登場
めんまがあなるに抱きつく
あなるにはめんまが見えていない
夏休みの宿題を届けに来た(フリD)
あなる「あんたみっともないよ」(フリC)
じんたんにダメージ……
めんま動揺する
⑥居間
「どうしてお願い叶えてって頼まなかったの?」
あなると呼ぶな、とじんたん
昔のあいつとは違う
めんま「あなるの悪口言うじんたんなんて嫌いだよ」
じんたん「その願いってのを安城にしてみればわかるだろ、安城だけじゃない、あの頃とは全部変わっちまったってこと」(フリE)
⑦玄関
じんたんの変装を待つめんま
玄関の外から近所の主婦の話声
外に出づらい……(フリD)
めんまと喋ってることを変に思われる
<じんたんがいつまでも家にいると話が転がらないから、ここで外に出る>
⑧街中・夕方
散歩
同じ中学だったやつらとそれ違う、やけに嫌そうなじんたん(フリD)
⑨線路
じんたん「安城だって言ってたじぇねえか、誰も俺のことなんて気にしてないって」
お願いはめんまに対しての……
めんまが線路の柵から落ちそうになる
昔の記憶がフラッシュバック、めんまを助けようとヘッドスライディング(フリF)
眼鏡ひろう、つることゆきあつ(オチF)
<キャラの印象をつけるためには、どんなシチュエーションでどんな行動を起こさせるかが重要
⑨ではめんまを助けるためにじんたんが体を張っている
ただばったりとつることゆきあつに遭遇するだけでは演出として最悪だから、ヘッドスライディングしているところを見つかる形にしている
>
⑩あなるの部屋・夕方
ノックしない母親、じんたんの話をされる
あなる「みっともないのは、私だ……」(オチC)
<⑤での台詞が自分に刺さっている>
⑪線路
じんたん(俺の着るはずだった制服……) (フリD)
すぐに踵を返す
めんまがゆきあつとつるこに反応
ゆきあつ「めんま?」
ゆきあつ「お前高校行ってないらしいな」(オチD)
つるこ「本間芽衣子のことで人変わるのってさ、あんたも同じじゃない?」
<今までもなんとなくほのめかされていたが、⑪ではっきりとじんたんが高校に行ってないことが明かされる
あなる・つるこ・ゆきあつに会うことができて、めんまの感情は一旦上がるが、その後すぐに下がっている
上がったら下がるというのはフィクション世界の法則
良いことばかりが続くとストーリーがだるくなる、逆もまた然り
1話ではじんたんの感情はずっと下がっている>
⑫街中・夕方
俺も含めてみんな変わっちまったんだ(オチE)
じんたん「お前がいるとやなこととかやなこととか思い出して苛々すんだよ」
<⑥の台詞とつながっている、全部変わったというのはじんたんも変わってしまったということだった>
⑬玄関・夜
じんたん「あの頃の夏はこんなんじゃなかった」
<①~⑫の出来事を受けて、⑬⑭⑮はじんたんの心情を描く
心の外での動きから心の内での動きにシフトしている>
⑭回想
平和バスターズの名前決まる
みんなが俺の後を付いてきたあの日
⑮回想
あなる「じんたんってめんまのこと好きなんでしょ?」
じんたん「誰がこんなブス!」
めんま困ったように笑う
じんたん家に帰る、テーブルにチャーハン置いてある
明日謝ればいいなって思った。だけどその明日は永遠に来なかった(オチG)
<じんたんのトラウマが明かされる
隠されているものは明かされなければいけないというのもフィクション世界の法則>
⑯めんまの家
カレーの匂い
勝手にドアが開く
弟「死んだら飯なんて食わないだろ?」
抜けたとこあるから自分が死んだこと気づいてないかもしれない、と母(フリH)
めんま「知ってるよ……めんま、自分が死んじゃったこと、知ってるよ」(オチH)
コップ落ちる
<一話で印象的なめんまの台詞
母の台詞を受けて答えている
シーンとシーンだけじゃなく、台詞と台詞にも因果関係がある>
⑰居間・夜
なんとなく離れて行った平和バスターズ。そして今に至る
卵を割ろうとしてめんまを思い出す、かきたま(オチA)
外に飛び出す
<②とつながっている、こういう細かいところが上手い
卵というアイテムを再活用>
⑱街中
猛然と走る
じんたん「俺は欲しかった。ずっと、あの日の明日が、めんまに謝れる明日が欲しかった」
<謝るというワードがまた出てきた
一度出たワードを何度も使うことで強調している>
⑲秘密基地
秘密基地に生活の跡がある
熟女もののエロ本、じんたん「これはマニアックすぎだろ
後ろにポッポ
<ただばったりとぽっぽに出くわすだけだと演出として最悪。エロ本というアイテムを使うことでぽっぽの登場を印象的なものにしようとしている
めんまが現れた理由として一応の答えを示している
『宇宙よりも遠い場所』1話の構成を分析してみた
ネタバレ注意
①きまりの部屋・昼
母親がきまりの顔にタオルを乗せる
きまり、息苦しさに目を覚ます。
散らかった部屋、偶然に日記を見つけて読み返す。「青春する」と書いてある。きまりが泣く。OPへ
<序盤では、「事件」が起きたり「敵」が現れたり「危機」に陥ったりしなければいけない。この場合は主人公のきまりに青春の「危機」がおとずれている>
②教室
「青春する」を実行しようとする。きまり「明日学校をさぼって東京へ行きたい」
いけばいいじゃん、と背中を押される
<危機を脱するために行動を起こそうとする。さっそくストーリーが転がって行く>
③きまりの部屋・夜
東京の妄想する。妹に見られる。
④駅・朝
制服のまま家を出る。駅のトイレで私服に着替える。
いつもと反対の電車に乗ってあてのない旅に出る、と思いきや、(フリA)
⑤教室
結局学校に来てしまった。(オチA)
<ギャグはあってもありすぎることはない>
⑥神社
めぐちゃんに悩みを聞いてもらう。失敗するのが怖くて何もできない自分が嫌い。
⑦駅・夜
めぐちゃんと遊びに行く約束をし、別れる。
電車が来てる。報瀬が階段をかけ上がり、封筒を落とす。
封筒を拾うきまり。封筒の中には百万円。
<1話の中で最も秀逸なシーン
しらせが100万円の入った封筒を落としきまりがそれを拾うという一見何でもないシーンに見えるが、このシーンは
・きまりが100万円を拾うという「大事件」
・100万円を落とすというしらせのポンコツっぷりを示す
・後にきまりとしらせが巡り合うきっかけとなる
と、3つの意味を持っている。1つのシーンにこれだけ意味を持たせると、ストーリー全体に無駄が減る。無駄が減ると、テンポが良くなる>
⑧教室・朝
めぐちゃんに百万円を見せる
⑨廊下
百万円の持ち主を探す。めぐちゃんが協力してくれる。
きまりがしらせとすれ違う。シャンプーの匂い。
<シャンプーのにおいで人を特定するというおもしろいアイデア。アイデア自体がギャグっぽいとこも良いし、ストーリー的にわざわざ探す手間をはぶいている
もし長々と100万円の持ち主を探すシーンを続けてたらだるくなる>
⑩女子トイレ
報瀬がトイレの中で泣いている。「しゃくまんえん」
封筒の中身を見せる。しらせが号泣しながらきまりに抱きつく。
<どういうシチュエーションでどういう行動をとるか、でキャラは立つ。
このシーンで、しらせは良い子なんだなと視聴者に伝わる
あと、⑦で起きた事件が解決してる。
事件が起きたなら解決されなきゃいけないし、戦いには勝敗がつかなきゃいけないし、嘘をついたらバレなきゃいけないし、秘密があるなら明かされなければいけないし、片想いには決着がつかなきゃいけないし、喜んだ後には落ち込まなきゃいけない。
現実世界とは違ってフィクション世界にはそういう法則がある。>
⑪ベランダ・昼
南極に行きたいらしいしらせ。周りの人には反対されている。
バイトして百万円貯めた。南極に絶対に行く。
きまりがぽかーんとする。
<超重要シーン
このシーンで『宇宙よりも遠い場所』という物語にベクトルが生まれた>
⑫コンビニ・夕方
めぐっちゃんにしらせの話をする。日向がレジをしている
南極行く難しさを語るめぐっちゃん。
<2話から登場の日向がちらっと出てる>
⑬図書室
南極の本をよむきまり、景色が綺麗。窓の外にしらせを見つける。(フリB)
<南極に興味を持つきまりを描くと同時に、⑭でしらせを助けに行く前振りになってる。>
⑭駐輪場
しらせを待ち伏せする女子。百万円を狙っている。
きまりがしらせを助ける(オチB)
<100万円が再登場。すでに出ている人物やモノを有効活用している。そうすることに各シーンにつながりができる。
因果関係はとても大事で、もし仮に
きまりがジョージオーウェルの1984年を読んでる。窓の外には女子連中に絡まれるしらせ。あんたちょっと美人だからって調子乗ってんじゃないよ、とか言われてる。そこにきまりが走り込んでいって分厚い本の角で女子連中を殴りつけ追い返す
みたいなシーンになってたら、一体何のアニメかわからない。ポプテピピックじゃあるまいし
>
⑮東屋・夕方
きまり「馬鹿にされても頑張れるのって凄いと思う」
一緒に行こうと誘われる。
⑯きまりの部屋・夜
公園でのことを回想するきまり。
広島まで砕氷艦を見に行く。ついてきてくれるのなら本気だと信じる、としらせ。
⑰きまりの部屋・朝
部屋が片付いてる。
<①との対比>
⑱駅・朝
今度こそ電車に乗るきまり。
モノローグ怖いけど、やめちゃいたいけど、意味のないことなのかもしれないけど、でも!
<④⑤との対比。きまりの変化を描いている>
⑲新幹線
富士山の写真を撮る。駅弁を半分ずつ食べる。めぐっちゃんにLINE送る。
<めっちゃ青春してる。①で提示された青春の「危機」を脱している>
⑳広島の港
砕氷艦に到着。大きさに驚く。
赤道を抜け、嵐を抜け、氷を割り、日本から遙か14000キロ
㉑コンビニ
日向が地球儀の南極を見てる。
<次回への伏線>